引越大奮闘記【決意と内見編】
ひとり暮らし歴も早8年。
母との共依存でズタボロになった私が、過呼吸発作に苦しみながら「京都に帰りたい」と祖父母に打ち明けたことがきっかけで、今のこの部屋に自分の城を構えることになりました。
多少の土地勘があったので、事前にエリアだけを絞り、日帰りでドタバタと契約したこの城は、当時同行した祖父の助言の甲斐もあり、なんだかんだで生活がしやすくて、気付けば8年も暮らしていました。
ただ本当に水まわりが弱かった。
本当に笑っちゃうくらい弱かった。
なんやねん、3年おきの水漏れって。
オリンピックよりスパンが短いのやめてほしい。
契約更新のたびに内見をして引越を視野に入れるも、毎回なんとなくしっくり来ない。今暮らしているエリアは顔見知りも増えて気に入っているし、通勤時間もさほど長くはないので、あまり離れたくはない。結局しっくり来ないので毎回「このままでいいか」と更新していました。
今回もそんな予感はありました。でも用事があっていつもとは違う道を歩いていたときに「あれ、ここ良いかも」と、あるマンションに目がつきました。エントランスに「入居者募集」のポスターもある。まあまあまあ見るだけ、と物件サイトを見ると、さほど悪くない。まあまあまあ、でもこういうサイトの写真って現実よりも良いんだよな…と、とりあえず内見をしてみる。これがなかなか珍しく、写真と遜色がなかった。そしていざ室内に入ったときに、自分がそこで生活をしているイメージが湧いた。どこになにを置くか、一瞬でイメージができた。あれ、なんか私、ここに住むかも。
しかしここから約1週間私は思い悩むのです。
アイドルオタクで観劇が好きで読書は紙派、趣味はカメラと御朱印集めで、かわいいお菓子缶を並べて眺めるのが好き。物が多くなる趣味ばかりの私にとって、引越はとてつもなく体力が必要で腰が引ける。タダでできることでもない。
でもやっぱり内見したお部屋に住んでみたい。
あのキッチンで自炊がしてみたい。
「答えは決まってんじゃねーの?」
そう叔父に言われて私は引越を決意しました。
前回は実家から最低限の荷物を送り、家具は現地調達だった私は、初めて本格的な引越をします。ここからはいつかの私のため、もしかすると誰かのために、引越に関わる個人的な発見や、すったもんだや、周囲の人たちからのアドバイスなどを、備忘録として少しずつ書き残していきます。
【どのエリアに住むか】
私は現在住んでいる家から徒歩数分の場所に移動することになるので、土地勘は問題ないのですが、ここ8年で大切だと思ったことを書き出していきます。
※ハザードマップや生活に必要な商業施設の有無など、基本的なことは重要ですが割愛します。
あまり詳しいことを書くと身バレしかねないのでざっくりとですが、私が住む京都市は何ヶ所か「ヤンチャやな〜!」って感じのひとたちのエリアがあります。まずそこは避けました。所謂「治安」というものですね。根はいい奴であろうと、ひとりで暮らす場所となると話は別です。
治安の見極め方で言うとよく挙げられる「最寄コンビニ偵察」ですが、有名なお手洗いの治安のほか「雑誌のラインナップと雑誌のへたれ具合」はそのエリアの治安がよく出ます。元コンビニ店員はそこを見ます。
あと私は「自分がよく行くエリアへのアクセスの良さ」と「通勤経路が複数ある」はメンタルヘルス的にかなり重要だと思います。
この「通勤経路が複数ある」って個人的にすごく大切で、送り迎えを頼むことができないひとり暮らしの人間には、人身事故や災害時に(出勤はさておき)帰宅手段が絶たれることって、とんでもないストレスになります。これは最初に本当によく考えておいて良かったなと、あとから何度も痛感したことです。
余談ですが「自分がよく行くエリア」で「梅田、難波、森ノ宮」を挙げていた時点でただのオタクなんですけど、これで「あ〜…」ってなった人、友だちになりましょう。
【内見時に見たポイント】
○個人的に意識して見ていたポイント○
・共用部分とゴミ捨て場の綺麗さ
・帰宅時などに道路などの外部から部屋の場所がバレにくいか
・キッチンの作業台の高さ
・水まわりを中心に清掃が行き届いているか
・ベランダからの侵入経路がないかどうか
・窓を開けたときの周囲の騒音具合
・テレビ線とコンセントの数と位置
・エアコン等の設備の新しさ
ちなみに内見に立ち会ってくれた仲介会社の担当のお姉さんに、部屋のなかで気になる部分は都度言っていました。「ここのドアの建てつけが良くないですね」「ここのネジ、外れてなくなってますね」等々、姑のように言いました。お互いに後々クレームにはしたくないので。
○友人からのアドバイスで「なるほど」と思ったポイント○
・排水管が一直線でないこと。
※一直線だと臭いが上がってきやすい。
・カーテンの取り付けやすさ
・ゴミ回収の頻度
【採寸時のポイント】
転勤族の友人にめちゃくちゃ言われたのは「通る全ての入口と通路の幅を測る、入らないもんはどうにもならん!」でした。家具をそのまま運ぶか、解体してから運ぶか、はたまた手放すかどうかが決まるとのこと。その話をしたら担当のお姉さんは「それでも廊下の幅によっては角度的に入らないこともありますね…」とのことで「嗚呼、なんか円の計算するやつか…?」とちょっと気後れしました。日常生活のなかの算数だ。アラジン先生、松尾先生元気ですか、私は相変わらず算数に泣いています。
ところで私は内見と別に、契約確認のときに採寸の時間を作ってもらいました。「カーテンを先に頼まないといけないので…」と話したら、間取り図のコピーもくれました。優しい。結構あることらしいので言ってみて良かったです。遠方のときにはスタッフさんが代わりに採寸しに来るらしい。なんとまぁ大変なお仕事…。
ちなみに担当のお姉さん的に、撮影して把握しておいたほうがいい場所は、やっぱりコンセントの位置と、あとは洗濯機置き場の水栓の形らしい。「モノによっては」が出やすい場所なんですって。
あと個人的に気になっていたのでマグネットを持参して、キッチンと浴室でマグネットタイプの商品を使えるか確認できたのは良かったなって思います。
【京都市の物件探し時期について】
移動車の中で話題になった「いつが穴場の時期なのか」問題。これは同じ京都市内でも、エリアごとにかなり差があるそう。
私は「3月後半からは仕事が忙しくなるから、2月中にある程度終わらせたい!」と、まさに今ばたばたしているのですが、京都市内の賃貸がいちばんバタついている時期らしいです。きゃー!申し訳ない!
というのも、関西の私大って共通テストの翌週とかに一般試験をすることが多いんですよ。
推薦などで年内に結果が出た人たち
年明け〜一般試験の間
一般試験(前期)を終えた人たち
1月末〜2月頭に結果が出るためその周辺
そのため年明け〜2月頭が通常の最盛期なんだそう。
3月が忙しくなるのは国公立大近辺、つまり京大周辺。1人当たりの案内時間にリミットがあるうえに、外には長蛇の列ができるらしい。やだ、それ、見たことあります…!だから3月がいちばん混むと思っていました…!でも事前に予約できる物件もあるらしいので、京大志望の方はご安心くださいね。手付金を支払って予約、受験番号を事前申告し、不合格であれば全額返金されるそうです。なにその悲しい臨時収入…(収入ではない)
京都市内は学生の街、みたいなところもあるので、だいたいこの辺りを避ければ思案できるみたいですよ。
まあそんなこんなで、ここからは手続きや諸々の準備期間に入ります。最大の難所。絶対なにかしら起きる気がするけど、まあやるしかないですね。大人への第一歩です。皆さまアドバイス等お待ちしています!